知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

パテントマップ特許情報分析編6 FI・Fターム分析

  焼酎メーカーさん分析その5です。

 

 三番めは「いいちこ」の三和酒類さんですね。

(別に、三にひっかけているわけではありません)

 

 以下は項目を盛り込みすぎてちょっと見にくい

かもしれませんがご勘弁を。

 

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 三和酒類さんは、焼酎業界でも特許出願に

積極的であり2000年代以前はアルコール類に

特化した出願がされていたようです。

 

 しかし、1999年からは医療用製剤関係の

研究開発が伺えますね。

 

 将来を見据えてアルコール関係で培った

バイオ分野での進出を図っているのでしょう。

 

 上の下のほうのマップFI*Fタームの関係を

見ると、酒類製造に使用するイネ科植物、

果実酒用果実、穀類を使用したアルコール

性肝障害、高血圧対策医薬の研究をおこなって

いたのがわかります。

 

 この結果、研究成果として健康機能性飲料の

虚空蔵麦酢ラズベリー&カシス発売に結び付き、

発酵大麦エキスでのLPS誘発炎症の抑制効果や

高血圧改善効果という研究発表も精力的におこ

なわれているようです。

 

三和酒類株式会社 -関連事業紹介

 

 残念ながら売り上げ比率が公開されて

いないため、どの程度新規研究開発が

売り上げに貢献しているかわかりませんが。

 

 ただし、近年は2009年の出願で途絶えて

おり、(FI分析では図示せず)酒類自体の

出願もないのでどうしたのでしょう?

 

 四番目は雲海酒造さんです。

 

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 アルコール飲料を基に、汚泥、廃棄物処理

出願を行いながら、2000年以降では医薬、

殺生剤などにも手を広げているようです。

 

 これらは、研究開発関連のうち新商品開発

部門等で研究されているようです。

 

焼酎紀行〜お蔵探訪〜

 

FI*Fタームで詳細を見てみますと被子植物

あるツツジ科植物の茎又は葉を使用して、

肝障害や高血圧対策薬を研究しているよう

ですね。

 

  最近では殺生物の研究に移行している可能性

もありますが、出願が散発的であり、残念ながら

焼酎売り上げ減を挽回するような貢献に結び

ついていないようですが、頑張って欲しいものです。