知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

K-PAXとマジックカット

 「光の旅人 K-PAX」という映画、見たこと

あります?

 

 2001年のアメリカの映画で、ケビン

スペイシーさんが主演でした。

 

 主人公は、ニューヨークの駅の構内で発見

されるのですが、自らは、1000光年先の

K-PAX星から光エネルギーに乗ってやって

きたんだ、と話すため、精神病院に収容され

てしまいます。

 

 K-PAXでは薄暗いため、地球の光が

まぶしくて常にサングラスをかけているのが、

ちょっと違った雰囲気を醸し出していました。

 

 この主人公が話す天文学的知識はかなりの

ものだったので、治療をする精神科医は、

友人の天文学者や偉い学者さんに引き合わせ

ます。

 

 天文学の専門家たちはいろいろ質問をする

のですが、天文学の専門家たちの頭を悩ませて

いた恒星系の動きを正しく指摘します。

 

 その後、主人公は、K-PAXに帰らなければ

ならないと話をします。

 

 そうすると精神病院にいる患者たちが自分も

連れて行ってくれと口々にいうのですが、

1人しか連れていけないといい、その日が

来ると、選ばれた患者は消えていて、主人公

のみが倒れていたというものです。

 

 最終的に、主人公は話もできなくなっており、

本当にK-PAX星人が患者に乗り移っていた

のか、天文学的知識に長けた、ただの患者

だったのかわからないという展開で終了します。

 

 というところで長々書いたのですが、

これでは、別に、落ちも何もないですよね。

 

 ということで、今日は映画評論の話では

なく、パックスつながりの話です。

 

 マジックカット知ってます?

 

http://www.asahi-kasei.co.jp/pax/biz1b1.html

 

 調味料などが入っているナイロンみたいな

袋なのですが、この袋のどこからでも、手だけで

切ることができるというものです。

 

 この袋を作っているのが旭化成グループの

旭化成パックス株式会社です。

 

 やっとパックスがつながりました。

 

 この製品は2000種類以上あり、

これまでの売り上げ100億円以上だ

そうです。

 

 テレビ番組でやっていた話では、35年前に、

専務さんが東京出張帰りの新幹線で、

おつまみを食べようとしたら袋を開けられず、

帰って来てから、簡単に開けられる袋を

作れ!と大号令を出したそうです。

 

(社長さんの大号令で製品開発!!と

いう話はよく聞きますよね。まさに、

「必要は発明の母」ですね)

 

 ノウハウとしては、普通の取り扱いでは

切れなくても、切ろうと思った時に切れる

ように、長さと、間隔、傷の形、深さなどを

決めて傷をつけることなのだそうです。

 

 マジックカットは登録商標にもなっていて

調べると10件出てきました。

(他の企業のものもありました。 商品等の

区分が違えば、登録できるからです)

 

 パックスさんでは、どれぐらいの出願があるか

見てみると、特許出願公開が97件出てきました。

 

 分類記号で見てみると、基本的に包装材、

つまり何かを入れる容器や袋関係がほとんど

でした。

 

 旭化成つながりで行くと、パックスさんは

旭化成ケミカルズの100%子会社で、

ケミカルズさんの100%子会社には

旭化成ホームプロダクツさんというのも

あります。

 

 ここはあの「サランラップ」で有名ですね。

 

 さらには、ジップロックもここでした。

 

http://www.asahi-kasei.co.jp/saran/products/

 

 旭化成さん、恐るべし!!

 

(駅伝では、最近、勝ててないですが)

 

 テレビでは、違う製品で、ディスペンパック

いうのも紹介していましたが、お弁当などに

入っている調味料を、片手でパキッと

割ると、ソースなどがその中から出てきて

手を汚さずかけられるというものです。

 

 これに外国人が驚くんだそうです。

(テレビ番組でやっていたものの受け

売りです)

 

 最近、納豆のタレにも使われています。

 

 こちらのほうは、ディスペンパックジャパン

さんが製造しているそうです。

  

http://www.dpj.co.jp/company/outline.html

 

 見ると、考案したのはアメリカの人だそうで、

外国の人が驚くといっても、外国考案だったん

ですね。

 

 知らないっていうのは恐ろしい。