知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

マニー

 マニー・ラミレスさん知ってます?

 

 知ってるかたは大リーグ通ですね。

 

 ボストン時代は、オルティーズ選手との

重量級コンビで怖い存在でした。

 

 ボストン時代は松坂選手とも、確か1年

程度チームメイトだったような。

 

 今年楽天に加わったユーキリス選手も

同時期在籍していました。(日本では

目が出ず、故障でアメリカに帰っている

ようですが)

 

 マニー・ラミレス選手、残念ながら、アナボ

リックステロイド使用の疑いがあり、調子も

出ないため、現在、マイナーにいるようです。

 

 コーチ兼任のようですがあまり聞きません。

 

 ということで、本日はマニーつながりです。

 

 マニー株式会社というのが栃木県の

宇都宮市にあります。

  

http://www.mani.co.jp/index.html

 

 宇都宮、餃子で有名ですね。

 

 昔は餃子で有名など聞きませんでしたが、

いつから有名になったんでしょう?

 

 ホームページを見ていただくとわかる

ように、マニーさんは医療器具関係の

会社で、手術用縫合針、歯科用治療器具、

白内障手術用眼科ナイフなど、小物医療

機器を製造する会社です。

 

 歯科治療器具関係もありますが、この前

書いた歯科用ドリル世界一ナカニシさんとは

扱っている製品が違い、HPを見ると、こちらの

ほうは歯科用リーマ・ファイル関係では世界

市場の35%以上を占めているそうです。

 

 リーマやファイルというのは細菌に感染した

歯質を削り取る器具のようです。

 

 また、眼科ナイフの世界シェアは30%だ

そうです。

 

 この前、新聞にこの会社のことが取り上げ

られていました。

 

 記事によると、年に2度「世界一か否か」という

会議があり、競合他社の製品に抜かれてしまい、

挽回は無理と判断されたら、販売中止となって

しまうそうです。

 

 すごいですね。

 

 ただし、まだそういう例はないそうですが。

 

 微細な血管を縫合する0.14㎜以下の手術針は

マニーさん以外、量産できず、クリントン元大統領の

心臓手術にも使われたと書いてありました。

 

 さらに市場規模が2000億円以下のニッチ市場

しか参入せず、製品寿命が20年以下の製品

も開発しない方針だそうです。

 

 戦略が明確ですね。

 

 特許出願を調べるために、IPDLに

「マニー株式会社」と打ち込むと、「コマニー

株式会社」というのもヒットしました。

 

 このため、この会社をnotで除くと、

マニーさんの出願は163件でした。

 

 内容を見ると、研究開発は最初に書いた製品

分野のみで、他の分野に手を広げるという

ことはなく、研究開発方針は一貫しているよう

です。

 

 被引用回数も、リーマ、医療用ナイフ、角形針

など10回以上と特許出願の効果が表れている

ようです。

 

 製品割合はどのようなものかと見てみると、

やはり縫合針関係、歯の穿孔切削関係、

手術用ナイフ、目の治療関係と、強みを発揮

している製品関係の研究開発が上位を占めて

おり、余計な特許出願はなく効率的な知財

戦略を採っているのでしょう。

 

 日本の競争力が落ちていると言われて

久しいですが、このような企業も多いです

ので、是非頑張って欲しいものです。