知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

レアなシュガーで寿命を延長!?

 この前、めざましテレビで、「希少糖」というのを

やっていました。

 

 カロリーが普通の砂糖の10分の1以下なんだ

そうです。

 

 東京品川のコンビニでは、この希少糖を使った

商品を販売しているのだそうです。

 

 これを作っているのが香川・高松市の「レア

スウィート」という会社です。

 

レアシュガースウィート/希少糖/株式会社レアスウィート

 

 この希少糖というのは、いろいろな種類が

あるのだそうですが、自然界にはわずかしか

存在しないそうで、これらを商品化できる

方法を開発したんだそうです。

 

 ということで、この会社の特許を検索すると、

残念ながら0件でした。意匠のほうも0件

でしたが、商標のほうは9件出ていました。

 

f:id:oukajinsugawa:20140711063622j:plain

 

 特許が出ていないのは、希少糖というのを

発見しただけだからなのかなというので、

よくよく見てみると、黒幕??(書き方が悪くて

すいません。 黒幕ではなくて、由緒正しき

偉い先生ですよね)が、お出でのようでした。

 

 実は、特許が出ていないのは、これを発見、

製造に応用したかたが、香川大学農学部特任

教授の何森健教授というかたのためでした。

 

 したがって、発明者を「何森健」さんで検索を

かけると、日本での特許出願公開公報が93件も

ヒットしてきました。

 

 93件を貼り付けようと思いましたが、長くなる

のでやめにして、とにかく、この中に、希少糖の

大量生産方法の発明が多数出願されていました。

 

 何森健さんは(読み方は、「いずもりけん」先生

です)、株式会社希少糖生産技術研究所という

のも運用しています。

 

株式会社希少糖生産技術研究所

 

 尚、「レアスウィート」の代表取締役の近藤浩二

さんは、元は香川大学長さんだったんですね。

 

http://www.bk-web.jp/2013/0101/person.php

 

 一蓮托生?    

 

 ・・・・違います。

 

 最後まで研究の面倒を見るというのはご立派。

 

 とにかく、この希少糖というのは、カロリーが

10分の1ですので砂糖に気をつけている方

には朗報でしょう。

 

 よかた、よかった・・・というところで終わったら、

知財ブログの価値はないので、さらに何森健

先生の出願を調べてみましょう。

 

 何森健先生は先ほど93件の出願があると

書きましたが、このうちPCT出願が(海外

出願です)も22件もありました。(調査

時期により異なります)

 

 まあ、それはいいとして、最初のほうは、

酵素の生産方法などに研究主眼がおかれて

いたようですが、最近はこれをどのように

応用するかということに研究主眼が

おかれているようです。

 

 これらの応用方法の出願を、みつくろって

下記のように貼り付けてみました。

 

f:id:oukajinsugawa:20140711063739j:plain

 

 いろいろ応用方法があるようです。

 

 この中でも上から2番目の「寿命延長剤」

というのがすごいですね。

 

 この内容をちょっと覗いてみましょう。

 

 要約によれば、希少糖が寿命延長の有効

成分となるんだそうです。 

 

 これだけではわからないので明細書のほうも

見てみると、【発明が解決しようとする課題】と

いうところにその内容が書かれていますので、

以下は私のほうで抜き出して編集した概要です。

 

(言葉の抜粋、追加をしてありますので、正確な

表現は、実際の明細書を見てください)

 

 「摂取カロリー制限により、猿などの動物の

寿命を延ばすことはよく知られている。

 

 また摂取カロリー制限によるダイエットは、

老化に関連する疾患の発病を遅らせ、人間の

寿命を延長させることが知られている。

 

 本発明は、カロリーの少ない希少糖を使用する

ことにより摂取カロリー制限ダイエットを擬態し、

従来の寿命延長手段と同様な機構を提供する。」

 

 ということで、ダイエット効果により寿命延長を

図るんだそうです。

 

 本当でしょうか?

 

 寿命の専門家でないのでわかりません・・・・。

 

 「レアシュガ」で長生きを?

 

 ということで、また。