知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

2013年の世界での特許の伸びは?

 トムソンロイターで、ワールドワイドでの2013年の

特許出願関係のレポートを発表しました。

 

http://ip.thomsonreuters.com/sites/default/files/2014stateofinnovation.pdf

 

 本日は、この中から見繕って書いてみましょう。

 

 データは、2013年の1月から12月までの特許出願、

及び登録で、どのような傾向があるかを調べています。

 

 分野は12に分けていますが、バイオや、車、コンピュータ、

家電、化粧品などなどです。

 

 概要です。

 

① 12技術分野における世界の特許件数は、前年比

26%の伸びで、ここ5年間で最大の増加率だそうです。

 

 ただ、中国企業は、トップテンにほとんど入って来て

いないのですが、この前書いたように中国の特許

出願数がダントツの伸びを示していますので、中国が

出願数を押し上げているのは否めないでしょう。

 

中国2013年特許出願最新情報!! 中国の出願は日本の2倍以上に!! - 知財アナリストのひとりごと

 

 レポートでは、特許件数の増加が最大になり、

不況による長い低迷期を脱したことが伺えると

書いていますが、中国が出願数を増やす作戦を

取っているだけで、果たして不況を脱したといえる

のかは疑問です。

 

中国企業は石油ガス関係で、中国石油化工集団、

中国石油がアジアで12位、製薬関係のヘテロ

環式化合物で、南京大学がアジア1位です。

 

 中国は、石油やガス発掘で他国と海洋上で衝突して

問題となっていますが)

 

② 車関係、石油ガス、キッチン家電の3分野が

最大の躍進だそうですが、石油ガス関係は、中国

企業がダントツですので、当然でしょう。

 

 その他いろいろありますが、詳細は中身を見て

いただいて、この前書いた内視鏡を含む医療分野を

ちょっと覗いてみることに致しましょう。

 

f:id:oukajinsugawa:20140614094014j:plain

 

 貼り付けたら、字が小さくなってしまいましたので、

読めない場合には、WEBのほうを見てください。

 

 医療機器は、4つにさらに分類されていますが、

その中から一番出願が多い、診断・外科関係が

取り上げられています。

 

 アジア地域では、SAMSUNGを覗き、日本が

まだまだ強いようです。

 

 オリンパスさん頑張っていますね。 富士フイルム

さんも多いんですね。 この前内視鏡で取り上げた

HOYAさんも入っていますし、日本のそうそうたる

企業が並んでいます。

 

 この前書いたように、医療機器関係は、他の分野

からの参入も盛んなようですので、さらに発展させて

欲しいものです。

 

町工場の技術を生かせ!! - 知財アナリストのひとりごと

 

医療分野が熱い!! - 知財アナリストのひとりごと

 

 図の一番下にヨーロッパの2位まで貼り付けまし

たが、カプセル内視鏡で取り上げたコビディアンが

入っています。

 

 ということで、興味のあるところを見てみましたが、

全体を見渡すと、SAMSUNGを代表とする韓国勢が

多いですね。 

 

 日本勢も是非頑張って欲しいものです。