知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

3Dプリンターとゴルゴ13の関係

 昨年の1110日の中山のイチバンと

いうテレビ番組で、3Dプリンターの話を

していました。

 

 最近3Dプリンターが、おおはやり

です。

 

 アベノミクスの成長戦略でも3Dプリンターが

国家プロジェクトに位置付けられており、

37日の日刊工業新聞では、経産省

産総研、大学など30社・団体で共同

開発をおこなうという記事が出ていました。

 

 アメリカでは、3Dプリンターで拳銃を

作ったとかいう話もあり、犯罪対策も

必要なようです。

 

 話は違いますが、ゴルゴ13の漫画

では、1発だけ打てるようにプラスチックで

拳銃を作り、金属探知機をすり抜けて

スタジウムに入り、暗殺をおこなった後に

風船に拳銃をつけて飛ばし、調べられても

問題ないようにして、まんまと脱出に成功

したというのがありました。

 

 ビッグコミックで現在連載されている、

S-最後の警官ー」でも3Dプリンターで

拳銃を作り、空港の手荷物検査をすり抜け

ハイジャックをするというのが連載されて

います。

 

(「S-最後の警官ー」は向井理さんや、

綾野剛さん出演で、最近テレビでやって

いました)

 

 実際は、本当に空港手荷物検査をすり

抜けることができるのでしょうか?

 

 ということで、中山のイチバンに戻って、

こちらの番組では、千葉県幕張にある

ファソテックという会社を取り上げていま

した。

  

http://www.fasotec.co.jp/japanese/company/overview.html

 

 この会社では、手術前に練習に使う

ために、実際の患者の臓器や骨のCTデータ

から3次元データを作り、3Dプリンターで

実際の臓器模型を液体樹脂を使用し、作製

しているとのことです。

  

http://www.biotexture.com/

  

 3Dプリンターはもともと工業用製品の

サンプル作製に使用されていましたが、

1年前から医療向けに応用したそうです。

 

 形状のほかに樹脂の形を色付けする

ことで、血管や骨の位置まで正確に再現

することができ、手術に役立てることが

できるそうで、このような役に立つ使用

方法は、どんどんおこなって欲しいもの

です。

 

 医療に役立てているのはいろいろあり、

たとえば下記のサイトでは、3Dプリンターで

患者本人の皮膚から動脈などを作製する

技術を開発しています。

 

http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/140106/wec14010607320000-n1.htm

 

 さらに、日経産業新聞310日号の

記事で、三菱電機では紙や発泡スチロール

素材を使った手作り試作から、3Dプリンター

による樹脂の造形に代え、大きな効果を

上げているというような話が出ていました。

 

 3Dプリンターは最近安いものも発売

されているようで、ビックカメラでは6万円

台の台湾製格安商品を売り出すとの記事が

317日の日経流通新聞に出ていました。

 

 また同じ台湾EMSの新金宝という

ところも7万円台の商品を出すとの話が、

320日の日経産業新聞に載っており

3年で100万台を目標にしているとの

ことです。

 

 324日の朝日新聞によると、米調査

会社の予測では2021年世界市場規模は

11千億円とのことで、家庭で入手

困難だった3Dデータも、「メイカーボット・

インダストリーズ」(米)というところで、

ダウンロードができるネット店舗を開設

したそうです。

 

 安くなるのはよいのですが、法整備のほうが

追いついてないようで、犯罪に使われない

よう切に願うのみです。