知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

パテントマップ特許情報分析編1 研究開発はどのステージ?

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 それでは、「緩まないねじ」という研究は

どのステージにあるのかというのを調べて

みます。

 

 「ねじ」というのは昔からあるので、枯れた

技術のように感じられます。 分析する必要が

あるのか?という疑問も生じますが、今回の

分析手法が、次の分析の理解につながります

のでまずは分析してみましょう。

 

 上記が、分析結果です。

 

 以前の2000年からの検索結果を使用して

いますので2000年からデータは始まっています。

 

 もっと前から分析すればちょっと違った

マップになるでしょう。 

 

 このマップは、何かの技術のライフ

ステージがどこにあるのかというのを

調べることができますので、ライフ

サイクルマップと呼ばれます。

 

 ライフステージを調べるのには、

ポートフォリオマップというのも

ありますが、今回はこちらのマップを

使ってみました。

 

 見方は、横軸がその年の出願件数で、

縦軸は前の年からの増減件数です。

 

 2001年の出願件数は2000年の出願件数

より少なくなっていますので(横軸)、

縦軸はマイナスになることになります。

 

 「ねじ」という枯れた技術のため、

成熟期を経て応用期に入っており、出願

件数もどんどん減ってきています。

(2012年の出願はまだ公開件数が少ない

ので少なくなっています)

 

 普通、戦略をたてるときには、直感的に

感じられるもので検討していくことが多い

ですが、このように、研究開発をしようと

している技術がどのライフステージかを

分析して、客観的データから戦略をたてて

いくことも重要になります。

 

 それでは、普通はどのようなカーブを

描くのかというのを、前のデータを加工

して試しにマップを書かせてみます。

 

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 私の1999年のデータの取り方が悪かった

とみえ、1999年から2000年への増減件数が

おかしいですが、まあこれには眼をつぶって、

長い目で見ると、普通はこのように、最初は

萌芽期、成長期を経て、発展期、成熟期を

経て応用期へと進展していきます。

 

 ということで、最初として、緩まないねじ

について研究開発動向を見て来ました。

 

 まだまだパテントマップにはいろいろな

ものがあり、いろいろな分析手法があります

が、今回のねじの分析はこのくらいで終了

致しましょう。

 

 次回へ続く。