知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

特許料金はどうなっているの?

  それでは、本日は、特許料金、減免

措置についてまとめておこうと思います。

 

 201241日時点での料金については、

特許庁の「産業財産権関係料金一覧」に

詳しいですが、詳しすぎるので、下記の

表にまとめてみました。

 

 現在は特許分析のみを説明していますが、

知財全体を解説するブログですので、意匠や

商標なども示しました。

 

 尚、料金というのは結構頻繁に変わります。

 

 したがって、201241日時点と書き

ましたが、現在もこの料金ですので、

20131213日時点の料金です。

 

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 特許登録の場合、特許庁に支払う

金額は最低限いくらになるかというと、

請求項数が1つの場合、144,500円に

なります。

(それ以後毎年お金がかかります)

 

 以外に安いじゃないかと思われる

かもしれませんが、これはあくまで

特許庁に支払う費用であって、特許

事務所に出願を依頼すると、いろいろ

費用がかかります。

 

 特許事務所に支払う弁理士報酬金額は、

特許事務所によって異なります。

 

 それぞれの特許事務所では標準額と

いうのを決めていると思います。

 

 特許事務所によっては、HPで料金を

公開しているところもありますので、

各特許事務所のHPで、支払う弁理士

費用を調べてみることをお勧めします。

 

 弁理士費用にはどんなものがあるか

というと、明細書作成手数料がまず

必要ですが(明細書の枚数により異なり

ます)、たとえば先行技術文献調査を

依頼したり、意匠図面作成の場合にも

費用が発生する場合があるでしょう。

 

 中間処理(拒絶理由などが来た場合

などの対応です)というものが発生した

場合には、これにも費用がかかるでしょうし、

うまく登録できた場合には、成功報酬と

いうのが発生する場合があります。

 

 そのほかに拒絶査定となった場合には、

これを覆すために審判を請求する場合

などにも費用が発生します。

 

 特許庁に支払う費用の他に、このように

いろいろな費用が発生して来ます。

 

 テレビを買って来るように一回お金を

払えば終わりというシステムではありま

せん。

 

 特許事務所によっては、「出願費用」と

いう名目で、一括した値段になっている

かもしれませんし、別料金なのかもしれま

せん。

 

 後で思わぬ出費が発生し、「こんなはず

ではなかった」とならないように、出願を

依頼する場合には、手数料をよく聞いて

おくことが必要です。

 

 特許事務所の方は親切に教えてくれる

ことでしょう。

 

 それではもう一度、表を見てみましょう。

 

 登録料は、期間が長くなるほど、料金が

上がっていきます。

 

 これは、最初の登録のときにはまだ

お金を生み出していないけれども、

「長い年月たてば、特許権でもうけて

いるでしょ。 もっとお金を払ってね」

というシステムだからです。

 

 特許出願1件で終わらせるという

ことはないでしょうから、権利取得にも、

権利の維持にも多額の出費が必要になり

ます。

 

 このため、前回書いたように、出願した

ものは必ず権利を取得できるように、

さらには他社をけん制できるような強い

権利を取得できるような出願戦略が必要

です。 

 

 この第一歩が、特許検索、特許分析

(意匠、商標なども同じです)であり、

出願をする前には関係文献がないか

必ず確認する必要があります。

 

 次に、資力に乏しいものとして政令で

定める要件に該当する方が受けることが

できる減免措置などを見てみましょう。

 

 こちらのほうも特許庁で「減免制度のご案内

というパンフレットを出しています。

 

 こちらのほうは、見ていただければ

わかると思います。

 

 このほかにも、前回書いたように

外国出願補助金」制度、「中小・

ベンチャー企業のための知財支援ガイド」、

県によってはその他の助成

(例:助成金 東京都知的財産総合センター

などもありますので、特許事務所や、

最寄りの商工会議所などに聞いてみるのも

よいでしょう。

 

 ということで、次回は分析に戻ります。